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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第157号       ’02−10−18★

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     ウソは罪

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●「カラオケ」が

 

国際語になる遙か前、それは MMO(Music Minus One)と呼ばれました。

海外出張の余暇、コチラでは容易に入手できない種類のLPレコードを

漁りまくったものですが、これもその一つ。

 

色々なジャンルのがあり、たとえばバイオリン協奏曲の、と言えば主役

のバイオリンは抜き。 肝心の One パートが Minus されているので

 

それだけで聴くと間が抜けているが、それに合わせて演奏を<プラス>

すると Music になる。 歌手用のも同じ、自分で歌をプラスしないと、、、

それが面白くて(かつては良い声も出た)私が買ったのは、

 

ネルソン・リドル楽団演奏のいわばシナトラ用。 僅かにキーが高めで、

何とか合わせられたのは1曲だけ、It's a sin to tell a lie。 男女

の仲は所詮騙し合い、だけどウソは罪ですぜ、、

 

罪あれば罰あり。 近頃の事件を振り返ると、痴情怨恨は殺人の最有力

原因。 ウソをつくなら因果応報、お覚悟あれ。

 

 

罪の重さ深さは一概でないが、我々の棲む世の中、どこもかしこもウソ

だらけ。 タテマエも一種のウソ。 ホンネと器用に使い分けつつ丸く

収めるのがオトナ、、とは必ずしも思いませんが、オトナの汚らわしさ

に涙する若者が希少種になったのは、やはりオトナのせい。

 

法治国家とは名ばかり、その基になっている憲法ですら<使い分け>の

対象。 国に命を捧げようという自衛隊を日陰者扱いするなんて失礼を

敢えてして来た。 ウソに寛大、いや、その罪に全く鈍感な我が民族、

 

You liar! の一言で決闘沙汰になる文化もあるというのに、人前、大声

で「ウッソォ!」なんてやり合っている。 いわば、慎みに欠けた文化。

 

  「ほんとう?」とか「まさか!」なら、信じるに先立っての念押し、

  基本的には肯定の立場。 だが、「ウソ!」は相手への不信や否定

  のムキダシな表明。 子に言葉の躾を怠った親たちの罪は深い。

 

たまさかの運に恵まれて少し位が上がると、希望的観測や身勝手な解釈

に凝り固まり、いつしか無意識のウソが身に着いて<正直>が<バカ>

に見えて来たり、律儀な人々を軽蔑してやたら威張ったり、、

 

かのサッチーほどではないにせよ、同類はアチコチにはびこっています。

彼らの羽振り良さはウサン臭いものだが、長いものに巻かれているうち

感覚が麻痺してか、みんな、このくらいは許されるだろう、になり、、、

 

今や経済大国ならぬウソ大国。 雪印、日本ハム、東電、全農、、続々。

企業活動は本来<サービスの提供>だろう、<奉仕>にウソが混じって

はまずかろう。 なのに、、

 

  と書いていたら、北海道西友元町店の返金騒ぎ。 先月まで1年も

  の間ウソ吐き商売をしていたそうですが、<先輩>の教訓に学んで

  すぐ改めなかったのは怠慢。 何を憚っていたのやら?

 

  しかし、ウソがもたらした損の成長はスサマジイ。 偽装販売額約

  94万円は返金対象品販売額約1千4百万円に膨らみ、さらに返金

  開始と共に驚異のウナギ登り、支払額は一挙に約5千万円とか。

 

  騙す店には騙す客、類が友をケータイで呼んだり。 泡食って打ち

  切ると「何故だ? 納得できない!」、ヤの字まがいに凄んで騒ぐ。

  それでも「お客様は神様です」かねえ?

 

  スーパーのレシートを1年も保存する人は稀。 だから無しでOK

  としたのかも知れないが、安易に<神様>の性は善のはずと信じた

  のが間違い。 偽神様たちまで奮い立たせてしまった。

 

  同じ返金処理をした狭山市駅前店では混乱無く、、 おや、IS NOT。

  それと比べて IS 北海道元町店に固有の特徴は何か?、、調べても

  異なる要素が多すぎる上、大した変化は見いだせまい。 即ちPA

  しようが無いし、すでに信用は致命的に失墜。

 

  即ちこれは、この方式を実施した場合どんなことが起き得るか、と

  PPAで事前演習してからにすべきケースでした。

 

  <普段その種の買い物をしていたとは見えない人たち>が多数押し

  掛ける、とか、「盗人猛々し」く迫られる、、 などもPPAなら

  すぐ浮上させることが出来、そこからたとえば、

 

  だからその方式は見送ろう、もあり得たし、その際にはこう応じる、

  と予めシナリオを作って練習しておくことも出来たろう。

 

  ともかく人間の愚かさ、浅ましさを露わにした事件でした。 今や

  <恥の文化>は消滅、社会党的ないし日教組的<恥知らずの文化>

  に変わり果てました。 これじゃ日本崩壊、遠くない。 

 

*   *

 

「ウソも方便」の<方便>は辞書によれば、迷い悩む人々を導くために

お釈迦様が用いられた様々な手段。 つまり<相手のためになる>こと

が大前提。 転じて、目的を遂げるための便宜的手段。

 

近頃頻々露見のウソは、どれも<騙す側のため>の、転じた意味の方便。

自分が得する目的で騙す、それによって相手は損をする。 程度はとも

かく、その本質は罪。 見逃さずに取り締まり、しっかり罰して欲しい

ものですが、、警察や検察にもウソが蔓延しているようでは、、ねえ?

 

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●「私はウソを申しません」

 

てのは誰の言葉でしたっけ? そこまで私は断言しませんが、時に血液

B的誇張はあってもウソは無い方、、 と言うより、<適性>が無い。

 

「何か鼻の辺、ピクピクしてるわよ」で、女房すらごまかせない、なら、

いつもホンネ、が自分らしいし、余計な知恵を絞らずに済む、、

 

という素質は製造業向き。 機械の能力や材料の特性はそのまま生かす

ほか無いものであって、ウソを吐けば自分が詰まらぬ苦労を背負うこと

になる。 するなら建設的な苦労に限りたい。

 

まして我が商品は<安全用>。 下手すりゃお客様やその先の世間様に

ご迷惑。 Honesty is the best policy. しかしその実行、決して楽

ではなかった。 たとえば、

 

 

「営業マンは断わることを覚えなさい」なる本やメルマガがありますが、

30年余り前、サーモ屋がやっていたのもそれ。 自称<啓蒙的営業>、

「出来ないことは出来ない」で筋を通す。

 

何せお客様は欲張り、原理的に不可能な精度を求められることしばしば。

だが作るのは人間、実際的な許容誤差が認められないことには手が下せ

ません。 お互いの測定装置の性能も同じではないし、、

 

ところが<営業マン>は注文取りたさ、お客様のおっしゃるまま受けて

しまう。 そりゃ無理だ、こうお願いしてみろ、ダメならお断わりしろ、、

叱咤します。 と、いまさら断われません、そんなこと言えません。

 

じゃ仕方ない、で私が代わって出向き、たいていは1ダース近くの人々

を相手に1日がかりのサーモスタット教室。 素材、加工法、測定法、、

あらゆる面の知識を提供し、従っておっしゃるようには作れないのです、

と結ぶ。 そして提案、「でも、 

 

こういう取り付け方で、ここの温度を感知させればイケます、必要なら

サンプル提供します。 お試し下さいませんか?」

 

知識と熱意があれば難しいことではないが、喋っているうちに我ながら

妙な気分。 断わり文句ばかり並べて、これがショーバイかね、、?

 

もちろん、アッサリ受け容れては下さらない。 が、いずれ技術の心は

通じ、妥当な結論に達します。 で、<営業マン>に、な、これからは

こんな具合に、と教えるのですが、、

 

何故か理解するよりは傷つく方が先、何度目かには「辞めたい」、私は

それを止めない。 で、残ったのは<断わる営業マン>、私一人。

 

幸いサーモスタットという商品の特性で、<啓蒙的営業>は1客先ごと

年1回。 その年度の仕様が決まれば、あとは黙々作るだけ。 しかも

毎年実績を重ね、信用の度が高まれば、電話や郵送でも済むようになる。

 

かくて<営業マン>あるいは<営業活動>無しで成り立つ製造業、同業

他社より儲かって当然でした。 まさに Honesty surely pays.

 

*   *

 

そんな商売ですから、社内でもウソ抜き。 サーモスタット製造過程の

どこにウソが混じり込んでも命取り、上下の絶対的信頼関係が必要、、

これはタテマエでなくホンネ。

 

だが松下幸之助翁が言われた通り、企業組織も人間社会。 同じ割合で

<不完全人間>は混在する。 それでも間違いをさせないよう、ウソを

必要とする状況に陥らせないよう、常に工夫努力しなくてはならない。

 

殊更ルールが細かいサーモスタット製造、その徹底のため、私の指導や

要請を快く受けてくれるような素質の人を選ぶのが第一。 で、第46

〜51号既述、F式人柄判別法のお世話になったわけでした。

 

お陰様でその結果、まずいことはまずい、とお互いに率直に認め、共に

知恵を絞り合って状況を打開することが出来ました、、というのは当時

の人材を対象としての話。 いま通用する方法、かどうか?

 

*   *   *

 

時代や状況と無関係、しかも相手の<質>を問わず、ウソの有無を婉曲

に判別する方法、、 は Rational Process のPAです。

 

無秩序に得られた断片情報をPAシートに整理記入し、空白の欄はそれ

についてだけの端的な質問を発して埋める。  IS と IS NOT のペアが

何組か得られれば、それで相手の言い分をチェックすることができます。

 

たとえば、そのまずいことが、

 ・ここでは起きたが、あそこでは起きていない

 ・この人には起きたが、あの人には起きていない

 ・この時点で起きたが、あの時点では起きていない

 ・この条件で起きたが、あの条件では起きていない

など判明したら、

 

そこに<相手の言い分>を載せるだけ。 その<言い分>通りだとして、

それらの<起きたが、起きていない>は矛盾無く成り立つか? を吟味

するのです。 1ペアごとにチェックし、「成り立たない」が一つでも

あれば、その<言い分>単独では真実であり得ない、と判断して宜しい。

 

  たとえば96年の<O−157集団中毒事件>。 当時の厚生大臣

  菅直人氏は記者会見で<南野農園>のカイワレが、と申しましたが、

 

  事件は堺市のいくつかの小学校<IS>では起きたが、同地域A小学校

  <IS NOT>では起きなかった。 また、同農園のカイワレは学校給食

  用<IS>に出荷されたほか、同時期その数十倍も出荷されていた一般

  市場<IS NOT>では中毒事件は起きていない。

 

  即ち「南野農園のカイワレが原因」では、A小学校や一般市場での

  <発生せず>が説明できません。 故に南野カイワレは、(少なく

  ともそれだけでは)中毒の原因であり得ない、と言えるのです。

 

  本年3月、大阪地裁は600万円の賠償を命じましたが、何と長い

  年月、何と僅かな額。 関係者にPA的発想があれば、南野農園や

  カイワレ業界に回復不能な損害が生じることも無くて済んだろうに、、

 

**********

 

相手の言葉がウソとしか思えない時も、コワイ顔して迫るのは危険です。

何しろすぐキレる世の中、ですからな。 それより「ちょっと質問して

良いかな?」、で IS NOT を求めること。

 

そして相手の言い分をチェック、幸い?説明つかず、となればニッコリ。

「どうも<それ>ではないようですね、、」とバッサリ。

 

ウソ発見ソフト<Truster>で判別させて頂きます、という手もあるが、

相手がOKするかどうか? また、相当な熟練を要する。

 

Rational Process のPA式なら、相手がくれる情報に基づいての判断

ですから、モメようが無い。 あなたは騙されずに済み、相手は<ウソ

の罪>を犯さずに済みます。

 

  Rational Process は、ニッコリ、バッサリ、ウソ排除のツール!

                          ■竹島元一■

    ■今週の<私の写真集から>は、 ★ウソォ!★

 

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